セン馬について
セン馬とは、去勢された牡馬のことです。
去勢してセン馬になることで、いろんなメリット・デメリットがあります。
今回はセン馬のことについて詳しく見ていきましょう。
セン馬のメリット
セン馬のメリットとして、気性の安定が挙げられます。
気性が荒く、まともに調教ができなかったり、イレ込むことが多かった馬がセン馬になると、急におとなしく扱いやすくなり、
本来持っている能力を十分発揮できるようになる例も多く聞きます。
また、ホルモンのバランスが変化することで、体質が強くなり、筋肉も柔らかくなるので
競争寿命の長期化の効果があります。
これらの効果は
若い頃の方が効果的と言われていて、香港やシンガポールではほとんどの馬がセン馬です。
セン馬のデメリット
一番のデメリットは
子孫を残すことができなくなる事でしょう。
また、メリットで気性の安定を挙げましたが、すべての馬がそうなるとは限らず、中には数日後には元に戻るというダメな奴もいます。
デメリットが少ない事を考えると、実力を持っているのに、気性が荒く、まともに調教できないような馬であれば、セン馬にするメリットが圧倒的に大きいと思います。
なぜセン馬は出走できない?
これも1つのデメリットになるかもしれませんが、日本の中央競馬のGⅠでは現在、
セン馬はクラシック5競走を含む2〜3歳限定のすべてのGⅠに出走できないという制限があります。
そもそもセン馬がなぜ出走できないレースがあるのか?
それは、そのレースが繁殖馬の選定レースという意味合いが強いレースだからです。
競馬ファンからは、セン馬の出走制限について、セン馬に負けるような馬は繁殖馬にする必要性があるのか?
セン馬のレース制限は開放すべきだ!
という意見も多くあります。
そのような中で、クラシック競走のトライアル競走ではセン馬の出走を認めている競走も存在し、セン馬も参加できるレースが増えてきたように思います。
天皇賞も、2007年まではセン馬の出走はできませんでしたが、2008年より春秋とも出走可能となりました。
セン馬の出走を制限し、子孫を残すことのできる強い馬の血統を重視する古くからの考えもあると思いますが、日本の競馬はセン馬は関係なく、強い者が残る。
そんな競馬に変わりつつあるのかもしれません。
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